かわいそうな象の話より
象のいない動物園
文部省選定
東京都知事推奨●中央児童福祉審議会推薦●中央青少年団体連絡協議会推薦
日本PTA全国協議会特別推薦●青少年映画審議会推薦
製作:古川博三/田代敦巳
企画:篠崎順/伊藤正昭
製作協力:シネマ・ワーク/東急レクリエーションズ
製作:ヘラルド・エンタープライズ/グループ・タック

【1982年/カラー/アニメーション/1時間19分】
かいせつ
 このお話は、小学校2年生の教科書にも出てくる「かわいそうな象」のエピソードを、 アニメーション映画にしたもので、本当にあった話です。
 戦争のはげしくなった昭和18年、動物たちが、動物園から逃げだしたら大変という ことで、子どもたちに人気のあった象(トンキー)をはじめ、多くの動物たちを 殺してしまったのです。
 この映画はその時の話と、戦争が終わり、この事を知った子どもたちが、象を見たいと 呼びかけ、インドからインディラという象を迎えるまでを描いています。
 この作品は劇場映画「ジャックと豆の木」「11ぴきのねこ」テレビ番組 「まんが日本昔ばなし」などでおなじみのグループ・タックとヘラルド・エンター プライズが上野動物園の百周年記念として、作ったものです。
 上野動物園の百年の歴史の中で、戦争のために動物を殺すということは、 もっとも大変な事件であったとともに、平和こそ動物園には必要であるという、 証ともなっている事件です。
 今、この時代こそ、この物語をとうして、生命を守ることの大切さ、 平和を守ることを問いかける作品です。

おはなし
 戦争が終わった東京の町は、たくさんのばくだんが落とされたために、 町全体が燃えて、焼け野原のようになっていました。
 そんな東京の町に、戦争のためお父さん、お母さんもなくした、 二人の兄妹がいました。ヒデ(12歳)とミヨ子(6歳)でした。
 ヒデは靴みがきをしながら、ミヨ子を育てていました。
 ヒデは昔、両親に連れられていった動物園の象をどうしてもミヨ子に見せたくて、 動物園に連れていきました。
 そこで以前象にのせてくれた象係のおじさんに会いました。おじさんは悲しそうに、 象を殺してしまった話を聞かせてくれたのでした。
 象のトンキーは気がやさしく、芸も上手で動物園の人気者でした。 しかし戦争のため殺さなければなりませんでした。
 トンキーのエサに毒がいれられました。けれどもりこうなトンキーは食べません。 注射で殺す方法も失敗しました。そこでエサをあたえずに餓死させることになりました。
 トンキーは芸をすればごほうびにエサがもらえると思い、弱った体をふるいたたせて、 ひっしに芸をします。でも…トンキーは死んでしまったのです。
 ヒデはこの話を聞いて上野動物園には象がいないことがわかりましたが、 名古屋の動物園に象がいることを知ってミヨ子を名古屋へ連れて行く決心をします。
 いっしょうけんめいに働き、お金をためるヒデ。そして象に会いに行こうとする日、 大切なお金が盗まれてしまったのです。
 そんなとき、上野動物園にインドから象がやってくるというニュースを聞いたのでした。
 インディラと名づけられた象は、大勢の人々の出迎えを受け、行進していきます。 出迎えの中にはうれしそうなヒデとミヨ子の顔もありました。

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