江戸中期、その村には秘したる約定があった。六十の齢を迎えた者はみな、村を出て人里離れた原野―蕨野の丘に移り住むのだ。山々の雪が溶けだす春、蕨野入りしたジジババたちは8人。いずれも一癖も二癖もありそうな面々。彼らワラビ衆はいあkに生きながらえるか。否、死ぬまでをどう生きようとするのか。山里の四季の移ろいの中で、蕨野に生きる庄屋の姑レン(市原悦子)と村で暮らす若い嫁(清水美那)の心の交流を通し、人間の生と死の本質、命の原風景を描き出す意欲作。
<監督>恩地日出夫
<出演>市原悦子、清水美那、石橋蓮司、中原ひとみ、李麗仙、樋田慶子、原知佐子、瀬川哲也、左右田一平、左時枝
日本/124分